コミュニティの存在は素晴らしい!しかし…、卒業の時がやってきました。(後編)

前回、「コミュニティ卒業」という私の決意をブログに綴った後に、たくさんの方に声をかけて頂きました。 たくさんの方がオヤモコモのことを見守って下さっていることを改めて痛感し、このオヤモコモで2012年からの日々を思い返しました。 無知だったから、 後先考えないタイプだから、 私はとにかく自分が理想とする親と子どものコミュニティを作ろう!という熱い想いで、立ち上げ、 起業したとか、自分が経営をしないといけない、という部分からは目を背けながら、本当にいつも逃げながら、 「こういう場所が必要」、そして「必要としている人がここに来て、大切に思ってくれている人がいる」という真実だけが、どんな時も励みになっていました。 初めて2年目で資金が苦しくなった時に、オヤモコモの運営を応援してもらう、というカタチで寄付集めをしたことがあります。こういう場所が今の社会には必要で、子育ては孤立したらダメ、サークルなどだけでも足りない、いつでも足を運べるコミュニティが必要、と訴えました。 この寄付集めをしたことで50万を超える寄付が集まり、翌年は資金繰りが少し安心出来て、とても有り難いと思ったけれど、もう二度と寄付集めはしたくない、と感じたのが率直な気持ちでした。 なんだか悔しかったんです。 なぜ自分が創った場所を自分の力で責任を持って運営出来ないのか? それが一番悔しかったのを覚えています。 頂いた寄付のおかげで翌年は支払いに追われる気持ちから少しだけ逃れることが出来て、そのおかげで少し落ち着いてこの先どうするか?を考える余裕が持てました。 その時に、どうやって経営を起動に乗せていくか? を考えた結果、どうにか自分の力でオヤモコモがこの先続けていけるようにする!と決めた途端、 視野が広がり、自分が起業をしたんだ、ということや、経営者として資金繰りを考えるのは当たり前のことで逃れたいなら辞めるしかない、と自分の甘さに気付くことが出来ました。 そして商品開発という道が開けて、現在まぁるい抱っこを提唱している辻直美先生と共同開発をした「抱っこピローRACCO」と「ネドコBAG」の販売者となって、その販売や商品改良、広報、お客様サポートなどに日々一生懸命不慣れながらも取り組んでいるところです。 販売をスタートして1年半が過ぎましたが、現在までにほとんどの都道府県にお客様がいらっしゃるという状態が出来てきています。 オヤモコモのコンセプトと同じで、親と子どもが笑顔になるための商品なので、購入された方で不安を抱えていらっしゃる方には、飛んでいって丁寧にサポートをしたい、という気持ちでいますが、遠方の方にはメールやスカイプでサポートさせて頂いています。 今年の春からはユーザーさんの交流と購入を検討中の方に参加していただく、「トライ&フォローの会」を東京、大阪、福岡で開催させていただいています。 また、現在は福岡の天神イムズ内にあるHaptyさん、そして東京の目黒にあるアトリエサンティヤン東京店さんにも商品を置かせて頂いています。 商品をカタチにすることも楽しかったけど、こうして全国のお客様であるママと赤ちゃんとの繋がりも増えていき、やりがいを感じています。 私が販売のお仕事をどんどん頑張っていくと、オヤモコモのコミュニティ運営がどうしても手薄になっていきます。スタッフやプロジェクトメンバーさんたちでコミュニティを活性化する、ということを任せられないか?と考えて、実際に5月、6月と体制作りを試みましたが、人件費との折り合いがつかなかったことや、私がリーダーとして居る限りは、任せられた人も自由には出来ない、ということを気付くことになりました。 コミュニティの運営は、お金のことを考えずにやれたらとても楽しくて、幸せなことが多いというのが私の率直な感想です。出逢いに恵まれるし、公民館などと違ってやりたいことは何でも制限なくカタチに出来る場所を運営出来るのは、ワクワクすることが好きな私にとってはどんどんアイデアが湧いてきてしまいます。 家賃、光熱費、その他の経費などで約10万を支払うために、利用料をいくらにするか?とか考えるのはけっこう大変というか、10万を稼がないといけない、ということと、孤立しない子育てをどうやって実現するか?ということは一緒にして考えることはどうしても難しいと私は感じています。 私がコミュニティはもう続けられない、と薄々感じながらも、オヤモコモを何のためにここまで頑張ってきたのか?という問いに対して、やはり「人と人は出逢い、そこから幸せを紡いでいきたい」という想いが強く、物販を最初からしようと思っていた訳ではない、 と過去の自分の誓いが、私の未来の動きを制限している、というに気付きました。 オヤモコモという、絶対子育て中にはこういう場所が必要、と確信しているコミュニティを自分が作ったのに、捨てられない、という気持ちもありました。 でも、捨てる必要はなく、継続できる方法を考えればいいのか!と、先日ブログを書いた日の夕方に行き着いたのです。 私が40歳になって、そして子どもも大きくなって、それでも何が何でも私はコミュニティをしていく、ということに固執するよりも、子どもがまだ小さくて、こういうコミュニティの重要性をわかっていて、自分が無理なく子どもも一緒に運営に携わりたい、という人にバトンを渡せばいいのか! と思えるようになったら、急に気持ちがスーッと軽くなって、ワクワクしてきたんです! これまでいろいろなママたちに、自分もこういう場所を創りたい、という相談を受けてきました。 だから、きっとオヤモコモを繋いでくれる人は見つかるはず、と信じて、私は手放そう、と決意出来たんです。 それと同時期に、東京や大阪へRACCO関係で行くことも増えてきて、40代は自分の中で働き盛りな10年にしよう、というやる気が一気に湧いてきています。 きっとそういう流れは人の一生の中にあると思うんです。 子どもが小さい時の働き方、そして子どもの成長と自分の積み上げてきたものをもっと発揮したい!と思える時期とが重なって、40代の自分を描いたら、とにかく思いっきり、自分の人生をまず楽しもう!と素直に思えています。 そしてまた次のステージはきっとやっているうちに変わってくることも、既に感じていて、点と点がこうやって繋がって人生のステージも階段を上がるように良い方向に変化していくもの、と信じて進もうと思います! オヤモコモは、
1、ベビー&ママのための商品企画・販売
2、ベビー&ママ向け講師のためのシェアスペース・講師招致サポート
3、ベビー&ママに関する企業・行政からの依頼 という3つの柱で、2018年2月1日の創業記念日に晴れて、株式会社オヤモコモへと移行します。 未来予想図ですが、これまで何度も法人化したい、と呟いてきたけど、周りからまだ今の数字ではしない方がいいと止められることが多く、悔しい想いをしてきています。だからこそ、今コミュニティ運営とオヤモコモの会社としての仕事を切り離すことを決意しています。 コミュニティ運営はオヤモコモがもっともっと会社として成長した時に、きっと今よりも大きなビジョンを持って、オヤモコモにしか出来ない、魅力的な親子コミュニティを実現したい、と思っています。 脱孤育て宣言のコミュニティスペース「オヤモコモ」から、 ベビーとママの笑顔を増やすモノ・コト創り「オヤモコモ」へと移行します! 引き続き、オヤモコモを温かく見守っていただけると嬉しいです。 そして、コミュニティをどうにか継続していけるように…. 私は、いつも困った時には必ず必要としている人に出逢える、という強運の持ち主なので、絶対に良いカタチで誰かにバトンを渡します! また今後の成り行きについては、ブログでみなさまにはお知らせさせて頂きます! これからは時々、私が日々やっていることについても皆様に知って頂きたいのでコラムとして発信していきます! 長くなりましたが、最後までお読み頂き、本当にありがとうございました! たくさんの方が心を動かし、オヤモコモの行方を案じてくださったことに心から感謝しています。 山下千春