みてるよ 産後うつのこと
産後うつって?
産後うつとは、その名の通り、出産後に起こるうつ症状です。
誰しも産後うつになる可能性があります。少しでも気になったら早めに相談してくださいね。
出産後の母親の10人に1人がなる可能性があり、数週間から数ヶ月で発症します。
産後3か月以内に発症することが多いと言われています。
マタニティブルーズが通常は1〜2週間でおさまるのに対し、産後うつ症状は2週間以上持続します。
なお、マタニティブルーズがあった女性は産後うつ病発症のリスクが高まると言われています。
※マタニティブルーズについては記事下部へ
産後うつの症状は、
・気分が沈む
・周囲に対する興味や喜びがあまり感じられない
・眠れない
・自分を責めてしまう
・不安
・緊張
・頭痛
・疲労
・食欲不振
などです。
周囲の理解がないと「怠けている」「やる気がない」と取られかねないため、
はっきりと「産後うつだ」とわかる段階では、重症化しているケースも少なくありません。
早期発見が大事なので、少しでも可能性を感じたら、早めに専門医にかかるようにしましょう。
くれぐれも自分を責めたりしてはいけません。産後うつはれっきとした病気です。
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マタニティブルーズって?
出産後2~3日から1週間以内に起きるこころの変化を「マタニティブルーズ」と呼びます。
情緒不安定になり、涙もろくなったり、不安やイライラ感がつのるなどの
産後うつ病と似た症状が現れますが、病気ではありません。
出産直後のホルモン分泌の変化によって起きる、一時的な気分の変動で、
多くは数日から2週間程度で症状は回復しますので、治療は通常必要ありません。
産後の体はどんな状態?
出産後の体が元に戻るまでの期間(6〜8週間:個人で前後することもある)を『産褥期』といいます。
産褥期は赤ちゃんを産むために変化していた母体が、子宮の収縮など様々に変化します。
▪️子宮復古
本来の子宮の大きさは約7cm、洋梨を逆さまにしたような形をしています。
妊娠末期には30〜35cmほどの大きさ、約1000倍以上に。
産後より4〜6週間かけて元の大きさに戻るため収縮していきます。
母乳を与えることでホルモン分泌を促し、回復を促進すると言われています。
子宮復古にみられる症状は?
・悪露(おろ)
子宮復古時に、子宮内膜や子宮頸管、膣から分泌される分泌物です。
最初は血液成分が主ですが、徐々に褐色〜黄色へ変わり量も徐々に減少し、5〜6週間でなくなっていきます。
・後陣痛
産後、子宮が収縮する際に生じる時に起きる痛みのことです。
痛みがひどく耐えられない場合は、痛み止めを使用することもあります。
・乳汁分泌
出産後は卵胞ホルモン、黄体ホルモン量が減少する一方で、乳汁の産生にかかわるプロラクチンの分泌が促進され乳汁が出ます。
これは赤ちゃんが乳首を吸って母乳を与えることで子宮収縮を促すオキシトシンが分泌され子宮復古を促進します。
・初乳
出産直後に出る黄色っぽい母乳を『初乳』といいます。
この初乳はタンパク質を多く含みエネルギーも豊富です。初乳に含まれる母体からの免疫物質が赤ちゃんに移行され、塩類、酵素を多く含みます。
産後1週間で通常の生乳(白っぽい)になります。
産褥期になりやすい症状は?
▪️乳腺炎
乳房の腫脹や発赤を主な症状として、脇の下のリンパが腫れたりします。
乳汁がうっ滞して起こる『うっ滞施乳腺炎』、乳頭の傷から細菌が入って起こる『細菌乳腺炎』があります。
症状としては
・乳房の張り、腫れ
・乳房のしこり
・乳房の痛み
・乳房の皮膚の赤み、熱感
乳腺炎になりかけの初期症状としては乳房の張りや一部が硬くなっている、圧痛があるなどの症状があります。
硬くなっている部分をマッサージしながら赤ちゃんにしっかり飲んでもらう、あるいは搾乳をしたり助産師さんにマッサージを受けるのも効果的です。
▪️排尿障害
分娩後、膀胱の感覚が鈍くなったり、骨盤の筋肉が疲労で伸びきってしまい自然に排尿しにくい状態が1〜2日続くことがあります。
また出産を経てしばらくの間は、くしゃみや笑った後に尿漏れすることがあります。筋肉の回復によって自然と解消されることが多いです。
投稿日:2024年08月03日